男女差 2010 9 26

書名 なぜ男女別学は子どもを伸ばすのか
著者 中井 俊己  学研新書

 今は、男女共学が全盛の時代ですが、
はたして、それがよいのかと問題提起する本です。
 確かに、男女には生まれつき生物学的な差異があります。
大人になると、こういう差異は、少なくなるかもしれませんが、
子どもの頃は、大きな差異があると思います。
(注 ここでいう差異とは、体格のことではなく、脳のことです)
 この本を読んで思い出すことがあります。
私が大学生の頃、アルバイトで塾の先生をしていた頃の話です。
女の子は聴力がよく、男の子はそれに比べて劣るということです。
 女の子は、優しく、ささやくように教えていると学習効果がよかったのですが、
大声で、時には怒鳴るような声で教えていると、不快な表情を浮かべていました。
 一方、男の子は、普通の声で教えていると、
はたして、授業内容をちゃんと聞いているか、
あるいは聞こえているのか、不安を感じることが、たびたびありました。
だから、大きな声で、元気な声で教えると、
男の子は、学習内容の理解が進むのではないかという感じもしました。
 もしかすると、極端なたとえ話になってしまうかもしれませんが、
女の子は、どこから話しかけても反応しますが、
男の子は、面と向かって話しかけないと聞こえないのではないかということです。
だから、男の子は、決して、先生を無視しているわけではなく、
うまく聞こえていないのではないかということです。
 しかしながら、塾の教室も男女共学ですので、
男女差に配慮した教育方法は使えず、非常に苦労しました。
塾は、経営者の判断で、男女別学ができると思います。
 この本では、脳の機能面から、男女の違いを、
実例を紹介しながら説明し、
「なぜ男女別学は子どもを伸ばすのか」を理解してもらう内容となっています。
日本では、小学校で男子校は、非常に少ないと思います。
 男女別学は、学校経営者にとって、悩ましい問題ですが、
学校そのものを、男子校や女子校するのではなく、
教室単位で、男子校や女子校するのは、経営上、可能だと思います。












































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